自然科学部の波乱に富んだ一年をここに著す。 あぁ、自然科学部っていいな。　

〜春〜

４月・入学式

新一年生が、入学してくる。同時に２，３年生は、自分の出身校の後輩に対して 入部を誘いかける。ここでは、年に一人か二人ほど自然科学部で活動することを目的に 入学してくるらしい。

入学式より二週間ほど後・仮入部

自然科学部は、その特性上、部紹介の時の短時間で部のアピールをすることが難しい。 したがって、部室に見学に来た部員候補に対して部員は、熱心に部の良さを過去の 作品の解説などを交えつつ説明する。

仮入部より一週間ほど後・初顔合わせ

一年生も正式に入部し、全員が顔合わせする。同時に、その年の研究テーマの 説明。一年生は、研究に対する意欲に燃え。２，３年生は、そんな一年生を見て 去年よりも優れた研究成果を出そうと決意する。

５月、ゴールデンウィーク前後

このころになると、みんなうち解けてよく話が弾むようになる。 但し、実験の内容はあまり弾んでくれない。

５月中旬・教育実習

教育実習生が１週間半程やってくる。彼らの中には自然科学部出身者が いることがあり。自然科学部の臨時顧問として、活動を見に来る。 彼らの時代の活動の様子も聞かせてもらうのが楽しい。 停滞気味の研究にアドバイス与えてくれるのが非常にありがたい。

〜夏〜

７月上旬

研究の進展が芳しくなくて部員の士気が低下するころ。テストや行事で 忙しくなるので、より進展が遅くなる。

７月下旬・夏休み中活動

夏休み中の活動は、暑い最中行われる。当然、部室も暑く、部員の戦意を そぐ。それに耐えつつ活動する。この頃に、研究テーマの具体的な方向性を 決める。

８月上旬〜中旬

この時期に自然科学部は活動が無い。それぞれが、家の用事や宿題を しろと言うことなのだが、各自で、研究テーマについて知識を深めて 行く時期でもある。
文活の準備も平行して始める。

８月下旬

お盆明け頃のから、活動を再開する。残暑のせいで、気力、体力ともに 低下している。宿題に追われる部員も中にはおり、研究の進展は遅い。 この時期最大の敵は補講である。

〜秋〜

９月下旬・文化活動発表会

富山高校最大の行事。通称、文活。文化部は日頃の活動の成果を一般の生徒達に知ってもらうため 出し物を用意する。当然、自然科学部も研究を一時中断して出し物を準備をする。 クラスの方の責任者になると、忙しさは倍増する。 例年の出し物は、綿菓子、パスカル棒、カルトクイズ、過去の研究のパネル、エアホッケー 等である。これが終わると学生科学賞に向けて、研究に打ち込んでいく。

１０月中旬・日本学生科学賞県予選

文活の終わりからテンションを上げて、研究に打ち込む。出展用のパネル制作や、 研究の詰めを行い、毎年、休日出勤までして締切ぎりぎりで搬出する。
締め切り日と中間テストの始まりがほとんど重なっているので
部員達の間には悲壮感が漂う。これが終わると、結果が 分かるまで小休止となる。ただし、これはこの後の忙しさに備えるための 休みであることは暗黙の了解である。

１１月中旬・日本学生科学賞中央審査

１０月の下旬に、県予選の結果が分かってから、これに向けて、全力で取り組む、 この時期は、単科テスト、校外模試、実力テストの三つも存在するため、その勉強も せねばならず、地獄度は年間を通して最も高い。県予選までのデータをもとに 更に実験を重ね、研究をより高いものにしていく。これの搬出が完了すると、 部員は全員、達成感に包まれると同時に、あまり嬉しくないテストの結果と 向き合うことになる。結果は、期末テストの時期に分かる。

１１月下旬・高文際

正式名称、？。県内の科学系（？）の部が集まって研究成果を発表する。 自然科学部では、パソコンでスライドショーを作成して発表するのだが、 そのソフトがよくバグる。それにまつわる悲劇もある。
これと言った行事もないので、落ち着いて活動できることが嬉しくなる。 お互いの研究内容を知る良い機会である。

〜冬〜

１２月上旬・期末テスト

研究がない時期のテスト。よって、いつも以上の点数が取れるよう 努力せねばならない。しかし、結果は努力の割にはあまり報われていない 事が多い。なお、テスト期間の真っ最中に中央審査の結果が分かる。
その結果に驚きテストでぼろぼろになるのは主に部長。

１２月中旬

クラブでは各部一斉に自分の活動の振り返っての反省を書くが、クラブが 無くなってしまって、今ではそれもない。補講期間中の活動は ２年理数科が、課題研で部室を使用するため、部室の隅でその年の反省や 来年の計画を立てることになる。冬休みに向けて宿題をする者もいる。

１月

これと言った行事もないので、研究に専念したいが どうもやる気が起きにくい。 このころ、一年生の中には出身校の後輩が進路を富山高校に 決めた者に対して、アドバイスを行う者もいる。その際、 自然科学部への入部を勧めるのは、お約束である。
この時期、２年理数科が課題研のために部室で実験している。

２月

一年でもっとも寒い時期。雪も当然よく降る。 前半は実力テストの出来を嘆き、後半は学年末テストに苦しみながら 研究を行う。このころ一年の中から来年度の部長を決める。

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〜春〜

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３月卒業式前日・追い出し会

すごい名前だが、一般には送別会と呼ばれる代物である。しかし、自然科学部では 送別会の本音は、追いだしであろうと考えられているためこう呼ばれる。 例年、何故か牛乳で乾杯するのかは永遠の謎である。卒業する先輩方が 悪霊にならないように景気良く追い出すのがポイント。

４月

そして、季節は巡る。大騒ぎの毎日が戻ってくる。 新２，３年生は決意する。『決して去年の過ちは犯すまい』と